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ネットトラブル
2020.11.18

SNSでの誹謗中傷に備えるには?実際に被害にあった時の対処法も解説

目次

SNSの利用率が上がるにつれて、心ない誹謗中傷に悩む人が増えてきています。今回は、SNSの誹謗中傷の被害例や被害にあった時の対処法をわかりやすく解説します。いざという時に冷静さを欠いた行動をとってしまうことがないよう、正しい知識を持ち、SNSを利用しましょう。

1どれくらいの人がSNSを利用している?

現代では、複数のSNSアプリを使うことは一般的になりつつあります。リアルな友人とつながるためのアカウント、テーマを決めたアカウント、期間限定のアカウントなど、いくつかのアカウントを使い分けている人も少なくありません。

では具体的にはどのくらいの人がSNSを利用しているのでしょう。

SNSの利用状況

総務省の2019年の調査によると、日本における主なソーシャルメディアの利用率は、Twitterが37.3%、Instagramが35.5%、Facebookが32.8%でした。Twitterの利用者が最も多く、Instagram、Facebookと続く形です。

  • (※総務省情報通信政策研究所の「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要」より筆者作成)

過去の利用率と比較すると、Instagramは2016年の20.5%から大きく飛躍しました。一方、Facebookは2016年の利用率も32.3%で、ほとんど変化していないことがわかります。Twitterは2016年の利用率は27.5%なので、Instagramほどではないにせよ、コンスタントに利用者が増え続けていると言えるでしょう。

  • (※総務省情報通信政策研究所の「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」より筆者作成)

SNSごとに利用者の年代に特徴が

各SNSの性別・年代別の利用率は下記の通りです。

  • (※総務省情報通信政策研究所の「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」より筆者作成)

Facebookは男性・女性の割合が等しく、Twitterは0.5%男性のほうが多いという結果が出ています。一方Instagramでは、女性の利用者が圧倒的に多いことがわかります。

また、年代別でみるとFacebookは30代の利用率が最も高いのに対し、TwitterとInstagramでは20代の利用率が最も高くなっています。Facebookは10代の利用率が17.0%と非常に低いのも特徴的です。また60代になるとどのSNSの利用率も高くありません。

2SNSでの誹謗中傷、12%が被害に

SNSの利用率が上がると同時に、誹謗中傷の被害を受ける人も増えてきていると言えます。続いては、誹謗中傷を受けた人の割合や誹謗中傷の具体例を紹介していきます。

SNSで誹謗中傷したことがある人、されたことがある人の割合

日本財団の「18歳意識調査」(2020年)によると、SNSの利用経験があるのは94.0%です。半数以上が1日2時間以上使用していることがわかりました。

  • (※日本財団「18歳意識調査」(2020年)より筆者作成)

同調査によると、「誹謗中傷をしたことがある」と回答した人は5.2%、逆に「誹謗中傷を受けたことがある」と回答した人は12.0%でした。約19.2人に1人が誹謗中傷をしたことがあり、約8.3人に1人が誹謗中傷を受けた経験があることがわかります。

  • (※日本財団「18歳意識調査」(2020年)より筆者作成)

今回紹介したデータは年齢が限定されてはいますが、思った以上に多くの人が、何らかの形で誹謗中傷に関わった経験があるようですね。

SNSではどんな誹謗中傷がある?

SNSの誹謗中傷には、たとえば次のようなものがあります。

<ケース1.>

あおり運転が話題になった頃、加害者の車に同乗していた女性にサングラスや服装が似ているとして、無関係の女性のSNSアカウントに「自首して」などという投稿が相次いだ。
(※総務省総合通信基盤局の「SNS上での誹謗中傷への対策に関する取組の大枠について(2020年)」より)

<ケース2.>

あるお笑いタレントが、凶悪事件の犯人の一人であるというデマがSNSで拡散された。さらに「事件をお笑いのネタにした」などの中傷が続き、事件の犯人扱いする書き込みが殺到した。
(※朝日新聞デジタル 2017年6月15日 より)

<ケース3.>

ある生徒が別の生徒になりすまし、さらに別の生徒に関して「あいつは万引きをしている」と書き込んだ。なりすまされた生徒と、濡れ衣を着せられた生徒の間でトラブルに発展した。
(※インターネットトラブル事例集(2017年)より)

どれも自分の身に降りかかったら…と思うとゾッとしますね。

SNSで誹謗中傷する理由

ではなぜ、こんなひどい誹謗中傷をするのでしょうか。日本財団の「18歳意識調査」(2020年)で「誹謗中傷を受けたことがある」と回答した人に誹謗中傷の要因を尋ねたところ、次のような意見が出ました。

「嫉妬された」
「賛否両論の意見を公の場で言ってしまったから」
「特にないと思う。目をつけられただけ」
「学校の同級生の人で、あまりよく思われていなかったから」
「相手の勘違い」
「友達との喧嘩」

友達との喧嘩や学校でのリアルの人間関係がSNS上に持ち込まれたことが理由だったという意見がある一方で、「わからない」「原因などない」と回答した人も約3割いました。また、逆に「誹謗中傷をしたことがある」と回答した人に誹謗中傷の要因を尋ねたところ、次のような意見が出ました。

「ストレスの捌け口」
「反応が欲しかった」
「共感してもらうため」
「嫌がらせを受けていたから」
「知り合い同士のからかい」
「生きる価値のない人間だから」

同じく日本財団の「18歳意識調査」(2020年)で行った、誹謗中傷の原因は何かとのアンケートでも以下のような結果が出ています。

  • (※日本財団「18歳意識調査」(2020年)より筆者作成)

回答からは、直接相手に誹謗中傷の要因があるというより、自己肯定感の低さから共感や反応を求めて誹謗中傷する様子がうかがえます。またSNSには匿名性があり、間違った正義感を持ちやすいことや書き込んだほうは深く考えず、相手が傷つくとは思わずに書き込んでいる可能性があることもわかりました。

SNSの誹謗中傷トラブルは、SNSの拡散しやすさから特別な人だけのものではなく、誰でも巻き込まれる可能性のあるものだということが読み取れます。

3ソーシャルメディアや総務省の「対策への取り組み」は?

続いては、ソーシャルメディアを提供する会社や総務省が行っている誹謗中傷を減らすための取り組みを紹介します(総務省総合通信基盤局の「SNS上での誹謗中傷への対策に関する取組の大枠について(2020年)」より)。

インターネット上での誹謗中傷が一般化・深刻化していることを受け、各方面でも具体的な取り組みがスタートしています。

<ソーシャルメディアを提供する会社>

約款・ポリシーにおいて誹謗中傷等の書き込みを禁止事項とし、これに反する場合の削除等を実施。

<業界団体>

契約約款のモデルを提示。具体的に削除すべき事例や参照すべき裁判例を示した各種ガイドラインを作成。

<国>

「プロバイダ責任制限法」によって、権利侵害情報に関して、プロバイダが情報の削除を行わなかった場合・行った場合のそれぞれについて、プロバイダの損害賠償責任の免責要件を規定。また、権利侵害情報に関して、プロバイダが保有する発信者の情報の開示を請求できる権利を規定。

同時に、「民間と国とが力を合わせて、他人を誹謗中傷する書き込みをしないよう情報モラル・ICTリテラシーの向上に努めること」、「悪質な書き込みが刑罰となる可能性について周知・啓発を実施すること」などが挙げられています。

4SNSで誹謗中傷されたときの対処法

このように会社や国が誹謗中傷への取り組み姿勢を見せる一方、被害をゼロにするのは難しいとも言えます。そこで必要になるのが “自衛”です。

SNSで誹謗中傷された時、どのように対処すればいいかを知ることから“自衛”をスタートしてみてはいかがでしょう。次からは、誹謗中傷された時の対処法を紹介しますので参考にしてみてください。

掲載されているサイトに、該当する情報の削除を依頼

まずは掲載されているサイトに、情報の削除を依頼しましょう。先ほど説明したように、現在はソーシャルメディアを提供する会社と国とが一体となって、誹謗中傷を減らすことに力を尽くしています。そのため、きちんと声をあげることで削除してもらえる可能性が高くなりました。

ただし、事実確認の調査が必要なケースもあり、削除されるまでに時間がかかってしまうこともあります。その間に拡散されたり、多くの人の目に触れたりすると、精神的なダメージが大きくなります。

警察や、ネットに詳しい弁護士に相談

SNS上での誹謗中傷は、立派な犯罪行為と言えます。具体的には、名誉毀損罪や侮辱罪に該当する可能性があります。しかるべき対処をしたいと考える時は、弁護士に相談しましょう。相手を訴え、精神的な苦痛を受けたとして、慰謝料を請求できるケースも考えられます。

ただし、弁護士によって専門はさまざまです。相談する時は、ネット被害にくわしい弁護士を選ぶとよいでしょう。

ネットのトラブルに対応してくれる専門企業に相談

最近では、ネットトラブルに関する相談窓口を設ける動きも活発化しています。このような相談窓口を活用するのも効果的です。ネットトラブル専門の窓口なら、ネット被害にくわしい弁護士を選ぶ手間もかかりません。

相談窓口としては、たとえばNTTドコモの「ネットトラブルあんしんサポート」があります。「ネットトラブルあんしんサポート」に加入しておけば、トラブルが起きた時、専門スタッフに電話で相談できます。SNSトラブルのほか個人情報の流出や不正請求、ネット詐欺についても相談できるので安心です。

こういった窓口で相談すれば、必要に応じてネット被害に精通した専門家につないでもらえる可能性も高くなります。SNSが普及した今の時代だからこそ、積極的に相談窓口を活用しましょう。

5SNSの誹謗中傷の予防 日頃から個人情報が流出しないように

誹謗中傷の中には、リアルな人間関係にもとづくものもあります。

たとえばネット上で写真を公開していると、自分を快く思っていない人にアカウントを特定され、誹謗中傷されてしまうリスクがあります。そのため、個人情報の流出には十分気を配ることが大切です。個人情報をむやみに流出させないことは、誹謗中傷の予防になると言えるでしょう。

またSNSでの発信は多くの人の目に触れる可能性があります。不快に思う人がいないか、誰かを傷つけることがないか、注意して発信しましょう。

6誹謗中傷に備えるなら、NTTドコモの「ネットトラブルあんしんサポート」を

SNSを利用している以上、誹謗中傷と無縁の人はいないと言っても過言ではありません。「まさか自分が」という状況になった時、冷静に対処できる人はそれほど多くはありません。

そのような事態に備えるには、前述したNTTドコモの「ネットトラブルあんしんサポート」が最適です。加入しておけば、ネットトラブルが起きた時には専門スタッフに電話で相談できます。必要に応じて消費生活アドバイザーや弁護士など、専門家も紹介してもらえます。

また不正決済が起きた時、最大100万円まで補償されるのも魅力です。最近では巧妙な手口が増えており、QRコードを背後から読み取られるケースの報告もあります。いざという時、損失が補てんされるというのは安心です。

SNSでの誹謗中傷を“他人ごと”とは思わず、「ネットトラブルあんしんサポート」でいざという時に備えておきたいものです。

※本記事は2020年9月11日時点の内容であり、将来の商品改定によっては内容が変更になる可能性がございます。

文・木崎涼(フィナンシャル・プランナー)

フィナンシャル・プランナー。大手税理士法人で多数の資産家の財務コンサルティングを経験。F簿記・M&Aシニアエキスパートの資格も持ちながら、執筆業を中心に幅広く活動している。

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